
ちょっとした縁があって、静岡産業技術専門学校というところで5月23日から6回に渡って、ゲームシナリオの書き方を教えることになった。ゲームといっても、シナリオはシナリオで、その本質に変わりがあるわけではないが、映画や舞台や、他の諸々とは少し毛色の違う制約があり、実際のところ、普通にシナリオが書ける人でも、ゲームとなると勝手が違うことが多い。ゲームの企画や設計が理解できていないと、往々にして矛盾や不具合を生じるので、用心しなければいけないところだ。
現場での経験や知識の集積があるから、シナリオを書く分には不自由しないが、教える方のプロではないので、少々悩みつつ、とりあえず、ざっくりとこんな風に進めようかと思っている。
- ゲームシナリオの特徴と概論
- シナリオにおける表現のケーススタディと「会話」
- 制作実習(設定)
- 制作実習(キャラクター)
- 制作実習(ストーリー)
<自分であらすじをまとめてくる宿題> - あらすじの発表と合評
重要なのは、瞬発力。実際のゲーム制作においても、会議の席でどんどんアイデアを出し、それを取捨選択していく作業は欠かせない。目の前で、イメージが組みあがっていく面白さ。スピード感。いわゆる創作のダイナミズムを、みんなに味わってもらえば、それが如何に魅力ある作業であるか、分かってもらえるのではないかと思う。

菊田裕樹(Hiroki Kikuta) 1962年愛知県生。関西大学文学部哲学卒。漫画家を経て1991年にコンシューマゲーム開発会社であるスクウェアに入社。ゲーム音楽の作曲家として、「聖剣伝説2」「聖剣伝説3」「双界儀」などの制作に携わる。1997年株式会社サクノスを立ち上げ独立、ホラーRPG「クーデルカ」を制作。以後、フリーに。ゲームプロデューサー、ディレクター、シナリオライター、オンラインゲーム設計など、経歴多数。現在は再びゲーム音楽のフィールドを中心に仕事をする毎日。最近作は2010年末にセガより発売されたPSP向けRPG「シャイニング・ハーツ」。
内なる声が・・・さすがに行けません。平日はちょっと・・でもこの講義
受けたいよ~。補講はやりますか?
なるほどストーリー作りもアドリブ感・・ 即興演奏みたいな
ノリが大切ということでしょうか?
では時代背景は日本の西暦670年辺り・・あ、やっぱり信長いたほーがイイか? いやそれなら武田信玄の目線で・・・
・・ながくなりそうなのでこの辺で。
分かってもらえるのではないかと思っているけど、いやー、やっぱり疲れますな。(笑)大人数相手に、一気に3時間もあれこれ説明しつづけるのは、物凄いエネルギーを消耗する作業。また、40人ほども居ると、人によって興味の度合いがまちまちだから、反応が有ったり無かったりで、しかしだからといって放っておくわけにもいかず、その都度なるべく面白そうな話題を選んで話したりするのだが、なかなかに難しい。専門学校の先生という仕事も、実に大変なものだと思う次第です。僕が学生のころも、勉強に邁進って感じではなかったから。人のことは言えないんだけど。(笑)しかし、シナリオ云々からの脱線部分とはいえ、いわゆるプロダクションマネージメント、ゲーム制作における、スケジュールの組み方、予算的内訳や、工数からする全体のコンテンツ量の算出の仕方なんかを、実際の数字を挙げながら話したりして、そういう経験から出てくる実用的な情報やノウハウは、今後おそらく、他の場所で聞く機会は無いと思うから、少しでも参考にしてくれると嬉しいんだけどなあ。